北海道で一番雪の多い・少ない街は?積雪の地域差について紹介

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冬の北海道はどこに行っても雪だらけのイメージを持っている方も多いかもしれませんが、実は広い北海道では、地域によってかなり積雪量の違いがあるんです。
今回はそんな北海道内の積雪の地域差について紹介します。

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降雪量の地域差

広い北海道内を車で移動していると、出発したときは一面の雪景色だったのに、目的に着くと全然雪が無くて驚くことがあります。冬の北海道では、それくらい地域によって雪の量に違いがあるんです。

雪の多いまちランキング

北海道内で年間の降雪量合計を多い順に並べたのがこちら。

気象庁の過去データより作成(2013年から2022年)

観測地点単位のため、カッコ内に市町村名を記載しています。結果は、北海道で一番雪の多いまちは幌加内町になりました。幌加内町の朱鞠内では、冬の間に12m近い雪が降るんですね。

雪の少ないまちランキング

北海道内で年間の降雪量合計を少ない順に並べたのがこちら。

気象庁の過去データより作成(2013年から2022年/データの使用期間が異なるため他の記事と数値が一致しない場合があります)

北海道で一番雪が少ないまちは釧路市になりました。釧路市では冬の間に降る雪の量は約1m程度と、一番多い幌加内町の10分の1以下しかありません。

地域差を生む要因について

同じ道内でも降雪量にこんなに地域差がある原因は何なのでしょうか。それには降雪のメカニズムが関係しています。冬の間、中国大陸の北部は冷たい高気圧に覆われます。一方で、北海道の東側の海上には低気圧が発達し、いわゆる西高東低の気圧配置になります。風は気圧の高い方から低い方へ流れるため、日本には西から東の方向へ風が流れることになります。

札幌管区気象台サイトより引用

その際、冷たい風が暖かい日本海の上を吹き抜ける間に水蒸気を補給して、湿った冷たい風として日本に到達します。この風が山にぶつかって上昇することによって雪雲となり、日本海側に雪を降らせます。一方で雪雲は日高山脈や大雪山系の山脈で遮られるため、太平洋側やオホーツク海側では晴れる日が多くなります。

降雪量の多いまち・少ないまちトップ5を地図で見てみましょう。

雪の多いまちは日本海側に、雪の少ないまちは太平洋側にはっきりと分かれていますね。

積雪の深さ

月ごとの積雪深

北海道の主なまちについて月ごとの最深積雪を見てみましょう。

最深積雪とはその月で最も積雪が深くなったのときの深さで、値は地点ごとに過去十数年から三十年程度の記録を平均したものです。月ごとの積雪深を見ると、多くのまちでは1年の中で2月に最も積雪が深くなっていることがわかります。このグラフを見てみても幌加内町の積雪は圧倒的ですね。
北海道の主なまちの2月の積雪深がこちら。

ここで少し注目なのが、先ほど紹介した年間の降雪量では釧路が1番少なかったのですが、積雪深でみると浦河の方が積雪は少なくなっています。つまり、浦河の方が雪の降る量は釧路より多いのに、気温が比較的高いので溶けるのが早いということになります。
最も積雪が少ない浦河の最深積雪は16cmしかないのに対して、最も積雪が多い幌加内では、190cm以上もの積雪があるんですね。大人が完全に埋まってしまうほどの積雪です。
ちなみに、幌加内町は、気象庁では非公式ながら、過去にマイナス41.2℃という日本最低気温を記録した町でもあります。雪も多いし寒いし、なかなか大変そうな町ですね。

2月の最深積雪を地図で見てみましょう。

地図で見てみると、積雪深も降雪量と同じで、日本海側で多く太平洋側で少ないことがわかります。

最後に

冬の北海道はどこに行っても雪だらけかと思っていた方も多いと思いますが、実際にデータを見てみると、地域によって積雪量が全然違うことがわかります。サラサラのパウダースノーを楽しむのも良し、雪の少ないエリアに遊びに行くのも良し、冬の北海道は見どころ満点なので、暖かい格好をしてぜひ楽しんでくださいね。

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