盆地はなぜ夏に暑くて冬に寒いのか

北の暮らし / 移住

北海道にも、上川盆地、名寄盆地、富良野盆地、北見盆地の4つの盆地があります。盆地はよく「夏は暑くて冬は寒い」といわれ、実際に北海道の盆地の気温データを見てみても、夏には他の地域に比べて2~3℃高く、冬には逆に2~3℃低くなっています。

では、なぜそのような気温差が生まれるのでしょうか。今回は、盆地が夏暑くて冬寒い理由を、できるだけ分かりやすく紹介したいと思います。

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夏に暑くなる理由

そもそも盆地とは周囲を山に囲まれた平地のことを指しますが、この山に囲まれているという地形が気温差を生む理由になっています。
その理由を説明するために、まずは夏の日中の空気の流れを見てみましょう。

夏の日中は太陽光によって海と陸の間で温度差が生じます。これは陸に対して海が温まりにくいからで、そのため海より陸の方が暖かくなります。部屋の中の空気と同じで、温かい空気は上へ、冷たい空気は下に流れるのが基本です。そのため、陸の温まった空気は上昇していきます。すると上昇した空気の下に入り込むように海の冷たい空気が流れ込んできます。上昇した暖かい空気は海の方へ流れ、今度は冷やされて下降してまた陸の方へ流れるという循環が生じます。このような循環によって、陸では冷たい空気が入ってくることで、暑くなりすぎないようになっています。
一方、盆地ではどうでしょうか。盆地では海から入ってくる冷たい空気を周りの山が遮ってしまうため、外からの空気の循環が起こりにくくなります。これが盆地が夏に暑くなる理由のひとつです。

また、盆地が暑くなる原因として、フェーン現象も関係していると言われています。フェーン現象とは、海から流れてくる湿った冷たい空気が山にぶつかることで雨雲となって雨を降らし、山を越えた空気は乾いた暖かい下降気流となって、付近の気温を上げる現象のことをいいます。

周囲を山に囲まれていることによって引き起こされるこのような現象が組合せって、盆地の夏は他の地域よりも暑くなります。

冬に寒くなる理由

冬に寒くなるのも、盆地が山に囲まれた地形であることが関係します。温かい空気は上昇し、冷たい空気が下降するというのは先ほども出てきましたが、周囲の山の頂上付近で冷えた空気は、どんどん盆地の中に流れ込みます。周囲をクーラーに囲まれたような状態ですね。また、山に囲まれているため外側からの空気の循環は遮られ、冷気がたまっていくことになります。これが盆地が冬に寒くなる主な理由です。

最後に

今回は、盆地が夏に暑くて冬は寒くなる理由を紹介しました。簡単に言うと盆地は窓を閉め切った部屋と同じで、夏は閉め切っているため暑さがこもり、冬はクーラーをつけた状態で閉め切っているようなものなので、寒さがこもってしまうといった感じでしょうか。
ちなみに、同じような理由から、盆地は昼夜の気温差も大きくなると言われています。それについては、こちらの記事で詳しく紹介しているので、気になる方は参考にしてくださいね↓

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