北海道の積丹町に鎮座する美国神社では7月5日を例大祭の日として定め、毎年盛大なお祭りを行っています。美国神社のお祭りの最大の見どころは、天狗が燃え盛る炎の上を渡る「天狗の火渡り」で、迫力のある光景を見ようと小さな積丹町に町外からも多くの人が訪れます。今回はそんな美国神社の例大祭について紹介したいと思います。
美国神社について
積丹町に鎮座する美国神社は享保10年(1725年)に京都伏見稲荷大社の御分霊を奉斎したのが始まりの由緒ある神社です。当初は稲荷神社と称していましたが、明治25年に美国神社に改称しています。食物を司る神様である保食神(うけもちのかみ)をはじめ、大綿津見神(おおわたつみのかみ)、大山祇神(おおやまつみのかみ)を御祭神としています。黄金岬の近くにあり、普段は静かで、境内の紅葉や桜が素敵な神社です。
【所在地】積丹町大字美国町字大沢230番地
例大祭
美国神社では一年で最も重要な神事である例大祭の日を7月5日と定めており、前日4日の宵宮から6日の還御祭までの3日間にわたり盛大なお祭りを行っています。今年2025年の例大祭は美国神社の御鎮座300周年のお祭りとなり、金曜から日曜までの週末に行われることになります。
美国神社の例大祭では海の安全と豊漁を願い、町内を練り歩く神輿や山車のパレード、大漁旗を掲げて海をわたる海上御渡、女神輿を先頭に海で身を清める海中神輿なども行われます。
【日程】2025年7月4日(金)~6日(日)
7月4日 宵宮
7月5日 本祭
7月6日 還御祭
【注意】お祭り期間中は神社の駐車場が使えなくなります

天狗の火渡り
美国神社の例大祭の最大の見どころは、燃え盛る炎の上を天狗が歩いてわたる「天狗の火渡り」です。火渡りは5日と6日の夜の2日間で行われ、地域を歩いて回った天狗が、体に集めた穢れや罪、厄災を火で燃やし清める神事となっています。一本足の下駄を履いた天狗が炎の上を歩くと、一気に火の粉が舞い上がり、幻想的で迫力のある光景に周囲の観客から大きな歓声が上がります。
天狗の後にはお神輿を担いだ男たちによる火渡りも行われ、大きな盛り上がりを見せます。火渡りを目当てに町外からも多くの見物客が訪れ、火渡りを一番迫力のある場所から見ようと、数時間前から場所を確保する方もいます。
【日時】
7月5日(土) 20:00~
7月6日(日) 20:00~
【会場】美国神社境内
露店・屋台

お祭りの期間中は、境内を中心に露店も出店されます。露店はお好み焼きなどのお祭りグルメをはじめ、射的やくじ等のお店も出店され、お祭りムードを盛り上げます。
【時間(例年)】13時頃~