いつか北海道の雄大な大地を時間をかけてゆっくり一周してみたいと夢見る方も多いのではないでしょうか。実際に一周するとなるとどのくらいの距離があり、何日くらいかかるものなのでしょうか。今回は夢の北海道一周についてまとめたいと思います。
一周の移動距離は?
広大な面積を誇る北海道を一周するとなるとどのくらいの距離があるのでしょうか。北海道を海岸線沿いに一周するとなるとその距離は約3,000kmあります。本州の北の端っこ青森から西の端っこ山口県まで車で走った距離が約1,500kmなので、本州を端から端まで往復できる距離に相当します。
ただし3,000kmというのはあくまでもずっと海岸線沿いを移動した場合の距離で、実際には少し内陸側に入ったりするので、北海道を一周する際の移動距離は約2,600~2,800kmくらいになることが多いです。
何日かかる?
一周にかかる期間は移動手段によって大きく違ってきます。車やバイクなどであれば1時間で平均約45kmほど移動できるので、1日6時間走ると270kmになり、10日間ほどで一周できます。自転車の場合、1時間の移動距離は約16kmほどになるので、1日6時間走ると96kmで、大体28日間で一周できることになります。ただ、毎日移動だけするのではなく、雨の日などは休息日をつくって1日観光にあてたりすることもあるので、計画を立てるときには数日間余裕を見た方が安心です。ちなみに徒歩で一周する場合、1日の移動距離は大体30kmになるので、早くても3か月程度かかることになります。
■旅の期間の目安
【車・バイク】約8~12日間
【自転車】約1カ月間
【徒歩】約3カ月間
計画の立て方
北海道を一周するにあたってはまず計画を立ててみましょう。
時期
北海道を一周する時期として一番おすすめなのは夏です。北海道の雄大な自然を最も満喫でき、暖かいのでキャンプしながら旅するのにも向いている季節です。ただ、同じように夏に北海道に訪れる旅行者も多くなるので、観光スポットは少し混雑します。混雑を避けて穴場シーズンを狙うのであれば、春や秋もいいかもしれません。
宿泊場所
計画を立てるのにあたって難しいのが宿泊場所についてです。北海道一周となると天気などの影響もあり、思った通り移動できるとは限らないので、全日程の宿を事前に予約するのはあまりおすすめできません。初日や最終日、要所の街などでは宿を予約しておいて、それ以外は進み状況などに合わせて旅しながら臨機応変に宿泊場所を決めていくのが無難です。北海道にはキャンプ場も数多くあるので、車中泊やテントを持ってキャンプしながら旅をするのもおすすめです。
また、ライダーハウスも点在しているので、バイクや自転車で旅をする方は利用するのもいいかもしれません。
ルート
北海道一周の計画を立てる際にはある程度ルートも検討しておきましょう。まず、北海道を右回りするか左回りするかですが、おすすめなのは右回り(時計回り)です。これは日本では道路は左車線の通行になるため、海岸沿いに北海道を一周する場合、右回りをする方が海の景色を近くで眺めながら移動できるからです。
ルートについては絶対に見に行きたい場所などを考えながら決めていきましょう。ルートの計画にあたっておすすめの地図がツーリングマップルです。バイクや自転車でよく旅をする方には有名だと思いますが、ツーリングマップルは道路情報だけではなく、観光スポットや道の駅、キャンプ場やおすすめのグルメ情報などまで載った、長距離旅には最高の地図です。北海道一周の際にもぜひ携帯しておきましょう。
費用
北海道一周にかかる費用は旅のスタイルによって全然異なってきます。必要になるのは宿代、食事代、観光にかかる料金、車やバイクの場合ガソリン代などです。費用を抑えようと考えるのであれば、車中泊やキャンプ場に宿泊しながら食事も自炊で旅をするスタイルが一番です。お風呂代などの最低限の費用はかかりますが、1日2,000~3,000円程度に抑えることができます。ホテルなどにも泊まりながら美味しい北海道のグルメも楽しみつつ旅をするのであれば、1日1万円程度かかるのが一般的です。また、道外に住んでいる方は、北海道までの移動にかかる金額も考慮して計算しましょう。
■旅の費用の目安(北海道滞在中)
【車・バイク】約5~15万円
【自転車】約8~20万円
見どころ
北海道を海岸線沿いに一周する際にぜひ寄りたいおすすめスポットを紹介します。
オロロンライン
ライダーやチャリダーの憧れの道が「オロロンライン」です。オロロンラインとは小樽から稚内を結ぶ約380kmの海岸線沿いの道路ですが、特に見どころとなっているのが稚内に近い道北の区間です。海沿いに真っすぐのびる道の横には無数の風車が並び、海側には利尻富士のある利尻島を望むことができます。
走りながら北海道の雄大な風景を満喫できる最高のドライブウェイで、夕方に利尻富士の横に沈む夕日は息を飲む絶景です。
宗谷岬
北海道を一周するのであれば、日本の最北端である宗谷岬はぜひ寄りたいところです。岬の先端には、北極星の一稜をモチーフに、中央部に北を表わす「N」の文字が施された「日本最北端の地の碑」が立ちます。また、宗谷岬の周辺は雄大な宗谷丘陵が広がっており、一面見渡す限りの牧草地の中に、ホタテの貝殻を敷き詰めた「白い道」が続く光景はまさに絶景で、人気のフォトスポットになっています。
宗谷岬のほか、北海道を一周するのであれば本土最東端の納沙布岬など、東西南北の最端はぜひおさえておきたいところです。
知床
世界遺産にも登録されている知床は、北海道本来の豊かな自然が残る人気の観光スポットです。クルーズツアーや知床五胡の散策など見どころも多く、シカやキツネなどの野生動物に出会うことも珍しくありません。せっかく訪れるのであれば、ちょっと寄るだけではなく、宿泊して知床の雄大な自然をゆっくり楽しみましょう。
釧路湿原
国立公園にも指定されている国内最大の泥炭性草原湿地「釧路湿原」は北海道一周でぜひ訪れたいスポットです。釧路湿原には国の特別天然記念物のタンチョウをはじめ、希少な動植物が多く生息しています。展望台から雄大な景色を眺めるのもいいですし、カヌーに乗って湿原の中を堪能できるツアーもおすすめです。
釧路に訪れる際には、白いご飯を買って市場内のお店を巡りながら食材を選んで自分だけの海鮮丼がつくれる釧路名物「勝手丼」もぜひ食べてみましょう。
登別温泉
北海道を代表する温泉といえば登別温泉です。乳白色の温泉が人気の登別温泉では、源泉の地獄谷が今でも活発に活動しており、熱い蒸気やガスが激しく噴き出す様子は、まさに地獄を思わせる迫力があります。登別温泉は宿ごとに引いてる泉質が異なるため、湯めぐりを楽しむこともできます。
函館
道南の函館は、星形の造りが美しい五稜郭や、イカ釣りが人気の朝市、函館の歴史を感じる教会群、100万ドルの夜景と言われる函館山など、魅力的な観光スポットが街中にたくさんあります。また、街から少しドライブをすると、背景の駒ケ岳もきれいな大沼や、日本ではないような風景のトラピスチヌ修道院・トラピスト大修道院、良質な泉質が楽しめる湯の川温泉などの人気観光スポットも巡ることができます。
また、函館は北海道内でも独特の文化がある地域で、ラッキーピエロなど函館周辺でしか味わえないグルメもたくさんあります。
積丹半島
札幌から西へ車で約1時間半ほどの場所にある積丹(しゃこたん)町には、積丹ブルーといわれる青い海など、息をのむ絶景スポットがたくさんあります。また、積丹は北海道有数のウニの漁獲量を誇る地域でもあります。
質の高い昆布を食べて育つ積丹のウニは濃厚で甘みが強いのが特徴となっており、町内にはそんな美味しいウニをリーズナブルな値段で食べられるお店が並びます。
最後に
以上、今回は北海道一周の旅について紹介しました。広大な大地が広がる北海道は、移動中の景色にも絶景が多く、途中には魅力的な観光スポットもたくさんあります。夢の北海道一周旅行、この記事を参考にぜひ検討してみてくださいね。