道外の方はあまり聞きなれないかもしれない「名寄(読み方:なよろ)」は、道北に位置するとても自然豊かなまちで、四季折々の素敵な風景が特徴となっています。今回は、名寄で数年間暮らしていた筆者が、まちの様子などについて写真をたっぷり使って紹介したいと思います。
名寄について
名寄は北海道の北部に位置する人口約2万6,000人のまちです。名寄盆地の中心のまちであるため、昼夜や夏と冬の気温差が大きい地域でもあります。その気温差を活かして農業が盛んに行われていて、もち米の生産量が日本一であるほか、アスパラも道内有数の生産量となっています。
535㎢の面積がある名寄市は、とても自然豊かな地域で、四季折々の素敵な風景がまちの自慢にもなっています。
観光スポット
ひまわり畑
名寄の観光スポットとしては、夏には見渡す限り鮮やかに咲くひまわり畑が有名です。サンピラーパークをはじめ、市内一円にひまわりが咲き誇る景色が広がります。西田敏行主演の映画「星降る犬」のロケ地にもなったことでも知られています。
ピヤシリスキー場
冬にはかなり気温の下がる名寄は、パウダースノーを超える最高の雪質であるシルキースノー(絹のような雪)も自慢のひとつで、市内にあるピヤシリスキー場では、存分にその雪質を楽しむことができます。
カーリング体験
市内にあるサンピラーパークでは、冬の期間、カーリングが楽しめます。体験教室もあるので、初心者でも気軽にカーリングをすることができます。
イベント
名寄では1年を通して様々なイベントが開催されます。ここでは代表的なものについて紹介したいと思います。
てっし名寄まつり
夏の一大イベントが「てっし名寄まつり」です。多くの屋台が出店するほか、野外ライブなどのステージイベントや、夜には花火大会も開催されます。
なよろ雪質日本一フェスティバル
冬の一大イベントが「なよろ雪質日本一フェスティバル」です。世界中から彫刻家が集まり、雪像を製作します。夜には色とりどりのライトで照らされる幻想的な雪像を楽しむことができます。札幌の雪まつりも北海道では有名ですが、こちらの方が芸術的な雪像が多くなります。
移住について
名寄では移住者を積極的に受け入れており、就労支援や住宅・子育てなど様々な支援制度が用意されています。詳しくは名寄市移住促進協議会のHPをご確認ください。
四季折々の風景
名寄の四季の風景を写真で紹介したいと思います。
春
長い冬の終わりが見え始めるころで、雪解け後の畑には白鳥が飛来します。
気温が上がってくると、野山の花が一斉に咲き始めます。
一面のたんぽぽ畑にミツバチも忙しそうに蜜集めです。
エゾエンゴサクもきれいに咲き始めます。
まちの中心を離れると一気にのどかな風景が広がります。
まちの周囲には広い牧場もあります。
キタキツネなどの動物も元気に活動し始め、子ぎつねのカワイイ姿を見られる季節でもあります。
まちの周辺には鮮やかな菜の花畑も広がります。
夏
短い夏の時期には、ひまわりも一斉に咲きはじめます。
名寄川の支流ではヤマメなどの渓流釣りも楽しむことができます。
お神輿などの祭りも開催される時期です。
牧草地も一面の緑になり、青い空と白い雲とのコントラストがとてもきれいな季節です。
まちの周りにある山では行者ニンニクなどの山菜も採れますよ。
秋
夏が終わり、寒くなってくる秋は、まちの周囲の山でカラマツなどが紅葉し始める季節です。
名寄はとてもきれいな夕焼けや虹を見ることができるまちでもあります。
名寄川ではニジマスやアメマスなどのトラウトがよく釣れる季節です。
リスも冬に備えてせっせとご飯を集めています。
冬
長い冬のはじまりです。マイナス30℃以下になることもある名寄は、日本の市としては一番寒いまちとしても知られます。
牧場も一面真っ白の雪景色になります。
冷えた日の川では、水蒸気が冷やされて霧になる「けあらし」も発生します。
街中でも、冷やされた水蒸気や霧が樹木に吹きつけられてできる、幻想的な「霧氷」も見ることができます。
空気中の水蒸気が凍ってできるダイヤモンドダストに、太陽光が反射してできるサンピラーも名寄市の名物になっています。
マイナス20℃以下になると、温かいカップラーメンも一瞬でカチカチです。
北海道内でも積雪量の多い地域である名寄は、一晩で車が完全に埋まってしまうほど雪が降ることもあります。
最後に
今回は、名寄に数年間住んでいた筆者が、名寄の観光スポットやイベント、四季の風景などを紹介しました。自然豊かでとても素敵なまちなので、まだ行ったことのない方もぜひ一度訪れてみてくださいね。